「僕だけがいない街」
「僕だけがいない街」のアニメを全部みた。
ここ一年くらい、フィクションにおける道徳・倫理的な「語り」が、右から左とすり抜けていくばかりで染みてこず、スキップばかりしていた。
映画とか創作物においてスキップするって本当やっちゃいけない御法度なのは分かってるんだけど全然受け付けない。
でも、「僕街」は聞けました。
嘘、ちょっとだけ目の焦点が遠くなったりとかした。
でも、「信じる、と口に出して言うのは疑っているからだ」、とか、「自分のことを信じてほしいからあなたのことを信じる」、とか、実感を伴って理解できる言葉もあったりして、ちゃんと聞けました。
自分がこうして欲しいから、その見本を他者に示すように振る舞うことってあると思う。
あと、自分はこんなに人格的な行動をしているんだから周囲から丁重に扱われるべきだ、みたいな傲りと甘えみたいなのも。
登場人物がみんな魅力的で、賢也とかめっちゃツボでした、ブレイブストーリーのミツルに性癖を持っていかれた人間なので。
最後の最後のシーンで悟のかっこよさに気づきました。
全体を通して作画が綺麗だったな。
最後にタイトルの回収がされるのもすごく良かった。
あーそういうことかと、一見怖い言葉だし、あんなにサスペンス色の強い作品のタイトルにプラスの意味が込められているとは思わなかった。
過去に戻るとか、犯罪を防ぐとか、雪国とか、設定がかなり被っている「テセウスの船」を同時視聴していたので、夢でかなりごっちゃになって面白かった。